トークテーマ「歌って踊る」

歌って踊る人たちが好きです。今は主に『THE FIRST』について語ります。

【THE FIRST ♯15】「前へ進めるための脱落」このオーディションが“FIRST”である優しい理由

1週間経ってしまいましたが…わんわん泣きながら観た「♯15」。

テンくん、残るボーイズたち、そしてSKY-HIさんの強い思いが交差した合宿2次審査がどうしてこんなに優しい気持ちになるのか…そんなことを紐解いていきたいと思います。

 

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まずチームとして勝利を手にしたのはBe Freeでした。

前回のブログでチーム「Be Free」が課題曲としてどんなに難しい曲なのかを主観たっぷりにお話ししたのですが…

utaodo.hatenablog.com

改めて、そもそも「Move On」は曲を聴けば誰もがこれはカッコよくなる!と思える曲だったように思います。

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その一方で何が正解のパフォーマンスかたどり着くのが難しそうなのはこちら

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だからこそ、経験者中心の「Move On」は、当初のレベルをグッと上げて、「Be Free」の無理難題感と同等のものを求められていたように思います。

結果的に、レオくんが練習期間中にメンバーに促していた「画面の向こうを意識する」ことがドンピシャだったチーム「Be Free」。

SKY-HIさんが今回の審査が始まる前に話していた「意図」を見事に本番で証明できたのがチーム「Be Free」だったんだろうなぁ。

 

そして、何が重視されていたのかというと、まさに「アーティシズム」だったかと思います。

「コンパス」というワードがたびたび出てきましたが、そこが正確に定められないと、迷いが生まれる、というのが如実だったと思うんです。

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疑似プロ審査は、今まで以上にとてつもないプレッシャーのかかる審査だったはずです。

マチュアの子たちにプロのクオリティを求めるわけです。

そのストレスをどう処理するか、「音楽」に乗せて昇華できるか、それがコンパスの正確さによってパフォーマンスに表れていたのだと思います。

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だからこそ、それが順位にも表れていたはずです。

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「ラップに感情をつけたデザイン性」があり、まさにコンパスが明確だと評価され、1位になったのが私の推しのひとりであるソウタくん(Be Free)でした。

SKY-HIさんは「2回連続1位を与えてしまうことで、マインドに違う変化をもたらしてしまうのではないか」とも思ったそうですが、結果的にそういった心配もないと信頼感があったのだと思います。

実際に、それを受けたソウタくんはこんなことを言うんですよね…本当に20歳なのか?と思ったんですけど。

「前回の1位は引っかかるものがあった。元から持っていた能力が出せただけかも」と。

元々世界1位の実力があって、できることは多いはず。そんな中で周りを見るとぐんぐん成長しているボーイズばかり。確かに成長を見せられていない、というのは焦るかもしれません。

でも「今回は初めて心から胸を張れた。今回つかめたものを自信に変えたい」と、信頼のコメントをしています。(ソウタくんのコメントっていつも信頼感がすごくないですか?前回のクリエイティブ審査の「グループとして一生を過ごしたい」が好きです)

次も堂々と1位を狙ってほしい!と心から思います。

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納得の2位は私の推しのひとりであるリュウヘイ(Move On)くん。
SKY-HIさんの言う通り、リュウヘイくんが前に出ると空気がシャッと変わりますよね…こちらもコンパスが定まっているからこそアーティシズムをばっちり表現できている、ということだと受け取りました。恐るべし14歳。

一方で、まだ「技術の引き出しや動のエネルギーが足りない」との指摘が。とはいえこれは「伸びしろ」であると話しています。期待の2位ですね。

リュウヘイくんも「エネルギーをすべて見ている人に伝えきりたい」と頼もしい一言。

 

ですが…12位のテンくんの見送りの時、意外な苦悩が吐露されていました。
「自分だけおいしい順位で、チームを勝利に導けていない。申し訳ない」と。

おいおい、そんなひとりで背負わなくてもいいんだよ…とも思いますが、リュウヘイくんのグループへの強さが垣間見れて、さらに、ソウタくんも同様に上位だからこその葛藤が初めて見えた回でもあったのかな、と思いました。

 

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抜群の安定感が評価されたのは私の推しのひとりであるマナトくん(Be Free)でした。

どうしてもエモーショナルに仕上げるとクオリティに影響が出やすいもの。それでもマイクがブレず「歌って踊る」を完璧に仕上げてきたマナトくんの成長のスピードに驚かされたとのこと。

それに対して、冷静に「明確な課題」として「ピッチがいいだけじゃなく、フィーリングも届けたい」とマナトくん本人は話していました。これ、両立できちゃったら本当にすごいことになりそうですね…!!

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今回、大きな壁を乗り越えた私の推しのひとりであるレオくん(Be Free)。レオくん本人も「もがいた1週間」と話しています。

一方でSKY-HIさんは「苦しんだから身についたことはある。でも、肩の荷を軽くしてほしい」とも話していました。

常に明るくて、チームのモチベーション奉行みたいなレオくんだからこそ、自分のことは後回しになりがちなのかな?そんなことをSKY-HIさんは見抜いていたのかもしれません。

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SKY-HIさんにMVPと言わしめたのは、私の推しのひとりであるルイ(Be Free)くんです。フロー状態と表現されていましたが、この歳でこんなことできちゃってどうなっちゃうの!?という気持でも今後も目が離せません!!

個人的には練習期間中にレオくんに「責任感が足りない」と叱られて、そのまんま「責任感が足りなかった」と反省しててめちゃくちゃ素直でかわいくて笑っちゃいました。「ケッ!ウルセー」ってならないんですね、今の子たち…。

とはいえ、同世代のリュウヘイくんとは真逆に見えるルイくん。調子乗っちゃだめよ、と釘を刺すような指摘も。SKY-HIさんは「まだ足りないことは多いから、ゆっくり基礎を身につけてほしい」とのこと。今後、地道な鍛錬も求められるんでしょうね。

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個性のが評価されたのは私の推しのひとりであるリョウキくん(Move On)。

確かに初期の審査の時からその独特なパフォーマンスは目立っていたかと思いますが、それが悪目立ちするのではなく、グループの中で輝くというのはとてつもない武器ですよね。

とはいえ「成長も感じたけど、生かしやすい環境だったから感謝したい」と話していました。

前回、グループでの立ち居振る舞いにどれだけ苦労したか…という感じですが、一方であの場で自分のことだけでなく相手のチームを讃えていたのはリョウキくんたったひとりだったのも印象的でした。

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本来、時間がかかるはずの「歌った踊る」技術。それをとてつもない急成長で身につけてきたことを評価されたのは私の推しのひとりであるジュノンくん(Be Free)でした。

本当に、えっとダンス未経験だったんですよね…?といった感じで、歌のうまさがしっかり生きるパフォーマンスになっていましたもんね。

個人的に驚いたのは「踊っているときにみんなの顔を見て」思ったことをポロっと言っていて、え、そんな余裕あったの!?と。

彼、知れば知るほど不思議ちゃんといいますか、独特なスピード感や温度感があって魅力的ですよね。

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SKY-HIさんに「順位が落ちても評価は上がった」と言われたのは私の推しのひとりであるシュントくん(Move On)です。そしてSKY-HIさんが一番欲しい声ってとてつもなくうれしいですよね。

一方で「ピッチが合わない」との指摘も。これに対して「ダンスに気を取られすぎていた。割合を上手く成長したい」と話しています。まだ17歳ですからね…どちらも手に入れたシュントくんはどうなってしまうのか楽しみです!!

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ここからちょっと辛口になりますね。みんなが好きになる人柄、人間力、器の大きさを持ってして、もっと上に行くと思っていたとの評価だったのは私の推しのひとりであるショウタくん(Move On)です。

ソロとしてのキャリアがネックになってしまったのかもしれないというのはグループパフォーマンスでの「位置のズレ」でした。全体のクオリティが上がったからこそ目立ってしまったのが残念とのことでした。

それに対してショウタくんの受け答えがある意味驚いたのですが、「グループとしてのやりにくさを感じ、ソロのほうが向いているのでは?と思ってしまった。その迷いがパフォーマンスに出てしまった」と。そんなこと今言わんでいいのよ!!!!なんて思いましたが、そう本音で言えるだけの関係性はもう十分にあるのかもしれませんね。次の課題の1週間でどう変わるのか、気になるところです…!

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曲との相性が評価されたのは私の推しのひとりであるランくん(Move On)。あの力強い目力すごかったですもんね。ところが「踊りながら歌う時のコントロール力」を指摘もされました。

ランくんも「歌って踊ることのハードルの高さを感じた。どちらかのレベルが下がってしまい最大限引き出せなかった」と。

全員に共通するんですけど、技術的な部分は素人目には「え?そうでしたか?」という感じ。でも、本人もしっかり自覚している部分だというのが、ボーイズたちの意識の高さの現れなんですよね。

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最後の通過者は私の推しのひとりであるレイくん(Be Free)でした。ここにきてSKY-HIさんは一切、痛い指摘をしませんでした。とにかく「頑張りすぎないで」「思いつめないで安心してリラックスして」と。

レイくんの才能は誰もが認めていると思うんです。でも、本人は自信が持てない。そんな気持ちを順位で持ち上げるなんて生ぬるいことはしませんでしたが、しっかりと良さを伝えて持ち上げてくれたSKY-HIさんでした。

それでも、「課題だった再現性のなさはまだ悩んでつかめていないし、歌がダンスと一緒に成長しなくて悔しい」と。いやいや、ダンスの成長スピードがおかしいのでは!?と思ってしまいますが、本人はいたって真面目に悩んでいるんですよね。そういうところが愛されるんだろうなぁ!

もうね、これはきっと崖っぷちの11位ではないと思うんです。上に行くしかない11位。ちょっと気持ちの面で心配だけど前向きにとらえてほしいなあといち視聴者は思いました。

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そしてここで脱落となったのは、私の推しのひとりであるテンくん(Move On)でした。もうね、涙なしでは見られませんでしたよね…

パフォーマンス後のインタビューで「覚悟している」と話していたように、「自分でも(落ちると)思った、予想はついていた」「他の子と比べてアーティシズムが無いと思った」とも語ったのも印象的でした。

脱落の理由は、ゴールがわからず、自分の個性がわからず、がむしゃらにただただストイックに走り続けてしまったこと。

SKY-HIさんに憧れて追いつきたくて練習してきたテンくんは個性がわからなくなっていたように見受けられました。

ただそこで、SKY-HIさんはアーティシズムはアーティストとしてのビジョンを明らかにする力…コンパスみたいなものがあるということだと話します。

そして、「アーティシズムは周りに流されないものではあるけど、同時にいろんな影響を受けてきた結果でもある」と救いの一言もありました。テンくんがSKY-HIさんに受けてきた影響も間違いじゃないんですよね。

そして、「追い込む環境から自分を逃がして甘やかしてほしい」とSKY-HIさんは言います。

それはなぜか。テンくんから明かされるのは「追い込みすぎて自分を嫌いになっていた」からでした。(それを見抜いていたSKY-HIさんよ、、、)

ここでSKY-HIさんのハグ。涙腺が崩壊しました。

 

SKY-HIさん。審査の前に「脱落するのはこういう子」というのを語っていたんですよね。

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でも、メンタルの強い子が有利かというと、そういうわけではないのだと思います。テンくんとの話の中で、決して根性論ではないと思いました。(そもそも辛くてもきちんと努力を重ねたテンくんは弱い子じゃないですよね)

では、「迷い」というのは何かというと…

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若いころから芸能界にいるSKY-HIさんですから、きっと唯一無二の才能のある人たちが音楽以外の部分に引っ張られて辛い思いをしてしまう、そして音楽に全力を注げなくなってしまう悲しい現実を見てきたこともあると思うんです。

でも、SKY-HIさんは極力そういう悲しい思いをボーイズたちにしてほしくない!と思っていることは最初からひしひしと伝わってくると思うんです。めちゃくちゃメンタルケアしていますよね。あんなに一人ひとり面談しているオーディション見たことありません。

でもそれは、「THE FIRST」を掲げているのに、そことは違うところで心身ともに疲弊してしまうのは全く「THE FIRST」ではなくなってしまいますから…!理にかなっているわけです。

だからこそデビュー後のスピード感についてくる準備ができているかどうかというのは、とてつもなく注視してしっかり見ているような気がします。

つまり…

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このテンくんの一言がそれを物語っていますよね。

そして、

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ここが、今までのボーイズグループのオーディションと格段に違うところのひとつだと思うんです。

自分が置いてけぼりにしそうだった心の声と向き合うための脱落…。

それはまさに、「さらに前へ進めるための脱落」だと思うんです。

プロデューサーであり、所属するかもしれない会社の社長であり、より近い存在(時には引率の先生、時にはよく顔を出す部活のOBのようなお兄さん)として見てきたからこそ、脱落するボーイズたちもしっかりと導いていることに感動した次第です…!!

(もちろん、比較対象としてよく挙がる虹プロでもJ.Y.Parkさんが脱落に対して「あなたに才能がないわけではない」とフォローしていて、同様に感動した人間です)

 

あの~……このオーディション、優しすぎませんか…。

これからますます、その優しさでいい方向へいい方向へと進んでいくんだろうな、と確信しました。

まずは日付変わって今日の合宿最終審査をしかと見守りたいと思います!!!